”腹上死”の原因はセックスではない?女たらしは腹上死に至る可能性も

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PAETNER編集部
公開, 更新, セックス

腹上死という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは「セックス中に突然死すること」を意味する言葉です。ただし「腹上死」という言葉はいわゆる俗語であり、医学的には「性交死」という言葉が用いられます。

セックスの際に最もメジャーである正常位、つまり、女性の腹の上で死亡することからこのように表現されるのですが、女性がセックス中に死亡した場合でも腹上死という言葉が用いられる場合もあります。

シャレや冗談で「腹上死は男の理想の死に方」「男として本望」と言われることもありますが、家族や性交相手にとっては不快・不名誉であることは言うまでもありません。何より、快楽を得るためのセックスで死んでしまっては元も子もないでしょう。そうならないためにも、腹上死について詳しく知っておくことをおすすめします。

腹上死の原因

annie-spratt-632333-unsplashセックスの最中に死亡するとはいっても、当然ながらセックスが直接の原因ではありません。セックスは大変体力を消耗する行為ですが、体力がなくなったとしても精々すぐに眠りに落ちてしまう程度でしょう。

多くの場合、元々その人に持病や疾患などがあり、セックスによる性的興奮がそれらの疾病へ影響して死に至るのです。

法医学者である上野正彦氏が調査・報告した500の事例統計では、主に以下のふたつが原因とされており、それ以外の原因は1%程度と非常に低くなっています。 また、この事例統計には、腹上死と同じメカニズムで起こったオナニー中の突然死も約8%含まれているそうです。

心血管系の問題

心臓に何らかの疾病を持っている場合に、セックス、つまり激しい運動によって心拍数が上昇しすぎるなどの心拍異常となり、最終的に心停止が起こる、など。

脳血管系の問題

もともと高血圧であった人が、セックスにより血圧が上がり脳出血を起こす、など。

「腹上死」とは言うものの、どちらの場合もセックスの真っ最中に亡くなることはまれで、行為を終えた直後から数時間内に死亡するケースがほとんどです。

腹上死の例

armin-lotfi-1402341-unsplash腹上死は「死因」ではなく「結果」です。そのため、腹上死と呼ばれる亡くなり方をした場合でも死亡診断書には「虚血性心疾患」「くも膜下出血」「高血圧性疾患」などと記入されることになります。

つまり、腹上死をしたか否かというのは基本的に関係者以外にはわからないのです。

そんななか、明確に「腹上死である」としてニュースになった例があります。

イタリア紙「コリエレ・ディ・ボローニャ」に、2018年9月25日、「リミニのロメオ」ことマウリッツィオ・ザンファンチ氏(63)が自宅で女性との性行為中に心筋梗塞を起こし、病院へ搬送されたが死亡が確認された、という記事が掲載されました。

「リミニ」とはイタリアの地名、「ロメオ」は色男・女たらし。その二つ名の通りザンファンチ氏は公私の区別なく女性を口説き、6000人斬りを達成していたともされています。

相手は旅行に来ていた23歳の美女だったそうですが、これは以下に述べる「腹上死にはある程度の傾向がある」ということの裏付けにもなりそうです。

普段のセックスより性的興奮が増進している

極端な年齢差のある若い相手とのセックス、普段はしないようなプレイをする、などいつものセックスとは違うシチュエーションで興奮が増している場合。興奮するという事は心拍数や血圧の上昇が起こっているという事です。

腹上死が多いのは「不倫での行為中」であるというデータもあり、背徳感から興奮が高まった結果……ということも考えられます。

疲労が蓄積している

例えば長期出張から帰ったばかりの過労状態で行為に及んだ場合など、無理がたたり腹上死に至ってしまうケースが見られます。

男性にとって1時間のセックスは「約30分のジョギングと同等の消費カロリー」「約30分階段を駆け上がることと同等」と言われるように、過労状態の身体には酷な運動です。

セックスの前に飲酒している

腹上死で亡くなった人の約30%がセックス前に飲酒をしているという見過ごせないデータがあります。

なぜなら、アルコールを摂取すると血圧は一時的に下がり、その後で上昇するのです。そして、長期間にわたる多量の飲酒では慢性的な高血圧症になるという調査結果も数多く出ています。

高血圧の状態が続くと心臓のポンプ作用にも強い負荷がかかり、心疾患のリスクも上がる……つまり、腹上死のリスクも上がるということです。

腹上死を防ぐためには

腹上死を防ぐためには、まず自分の身体の状態を知っておくことです。

高血圧症や心臓をはじめとした臓器の疾病はないか。疲労が蓄積していないか。普段から自分の身体のメンテナンスをしておくことは、腹上死の予防だけでなく、日常生活へも良い影響をもたらします。

次に、性急なセックスをしないこと。

目の前の相手に興奮してしまうのは仕方のないことですが、だからといってがっつくようなセックスは避けるべきです。

ゆっくりとした前戯、キスや愛撫から始めていきましょう。挿入中に呼吸を忘れるほど激しく動き、酸欠状態になると心臓や脳への負担が増大します。挿入した後も腹式呼吸を意識しながらなるべくゆっくりと動くのが理想です。

それでも衝動に突き動かされ激しいセックスになってしまうことはあるでしょう。そういった場合には、普段より急速な心拍になっていないか、胸痛や頭痛がないか、呼吸は正常か、など身体の状態を気にするようにしてみて下さい。

腹上死は特に、30代40代に多いという傾向があります。若い頃と同じように動ける、と自分を過信するのは危険です。ときどき休憩をはさんだり、その際に水を飲んだりすることも腹上死のリスクを低下させます。

自分本位なセックスではなく、相手を思いやる優しいセックスが腹上死を防ぎ、また、相手も満足するセックスとなります。

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